我が家の手乗り文鳥達は、これまで生後15日前後で親鳥から引き取って挿し餌をする「人工育雛」で育てていましたが、1年ちょっと前から「共同育雛」という方法に切り替えて、概ね手乗り化と文鳥社会への適応を両立できているように思います。
「共同育雛」とは、ヒナを親に育ててもらいつつ、飼い主は触らせてもらったり時々挿し餌をしたりして、親鳥と共同で子育てをするというものです。
これを我が家流に人聞き悪い変換すると「都合のいい文鳥」となりますw
きっかけは横浜小鳥の病院の海老沢先生のツイート。
親鳥が育てながら雛を人が触ったりさし餌を手伝って育てる方法を適切な日本語がなかったためハンドリング自然育雛と名付けましたが、先日アメリカ人の先生からこの方法をco-parentingと呼んでいることを教えて貰いました。そこで今後この方法を「共同育雛」と呼ぶことにしたいと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 28, 2021
(確か初出時は「パートナーシップ育雛」と仰っていたように思うのですが、当該ツイートが見つけられませんでした。多分勘違いですね。)
ベル・リン達5きょうだいの時に試行を始めました。
完全に一人餌になるまで親から離さなかったので、両親は大変そうでしたが…
この両親はなかなか頑張り屋さんで、5羽全員立派に育て上げてくれたので、ほとんど挿し餌はしていません。というか、する余地がなかったというか貰ってくれなかったというか。
両親とも手乗り(母親は出された手には乗れない)で、いつでも巣の中を見せてくれたので特に問題なく共同育雛になりました。
この時はきょうだいが5羽と多かったためか、手乗り化はイマイチ…握られてはくれますが、出された指や手のひらに乗ることはどの子も出来ませんでした。
この5羽のうち一番末っ子のリンがいとこのへきとペアになり、次の共同育雛の母親となりました。
生後10日前後で身体がある程度しっかりしてから巣から出して触っています。
人工育雛のために引き取る時期より少し早めですが、もうちょっとゆっくりでも良いのかもしれません。
ただ、18日過ぎるぐらいまで手を出さないと(人工育雛でもそうですが)最初は警戒されてストレスになってしまうので、ゆっくりすぎも良くないでしょう。
目安としては13~15日ぐらいでしょうか。
最初はすぐに戻します(長くても5分ぐらい)が、だんだん時間を伸ばしていきます。
この時そのうが空だったら挿し餌を与えています。
が、親鳥が慣れてくるとそのうが空のタイミングがほとんどないので、挿し餌がしたい人には不満が残るかもしれません(?)。
手乗り度合い(?)についてはその子の個性というか個体差というか、状況もそれぞれですし、いろんな要素があるので必ずベタ馴れになるとは言えませんが、これまで3回共同育雛を経験した体感では、馴れ度は人工飼育と変わらず、社会性の問題は起こりにくいと感じています。
何がいいって、馴れてくれるのに人間は楽!なところを一番実感しています。
個人的には挿し餌、大好きなんですけど、そのために4時間に一度是が非でも帰ってこないといけないor連れ歩かないといけないというのはそこそこ大変です。
その点共同育雛だと基本的に給餌は親が担ってくれて、飼い主は可愛がるだけといういいとこどりなので、圧倒的に楽ができます。
さらにずっと文鳥社会にいるので、社会性の問題も起こりにくい…はずなんですが、うちは文鳥の数が圧倒的に多すぎるので、飛び始めたら否応なく社会化が始まるものですから、人工育雛でもそれほど影響はなかったのかもしれません。
ただ、1羽だけで飼育されるような状況で、人工育雛で育った子だと、将来的に繁殖を考えた時、迎えた相手を自分と同じだと認識できず排除してしまう事例はよくあるようなので、その点でもメリットがあると思われます。